ちょっと遅めではあるが、きれいに開花した桜の木を見た。
その敷地は、どうも公共の場所であるように思うのだが、
佇まいは質素な民家というべきものである。
少しく興味を持ったので調べてみたところ、
そこは
高木和男という人物の住まいであった場所であるという。
栄養学を志し、相模女子大でも教鞭を執ったという高木氏は、
横濱工業専門學校(横浜国立大学工学部の前身)の学生であった大正15年10月2日に
鵠沼海岸で蜃気楼の写真を撮ったのだそうだ。
当時の写真がどのようなものであったのか私は知らないが、
烏帽子岩が浮いて見える浮島現象であれば、
この写真よりも浮いて見える写真を撮影したこともある。
高木氏が撮った写真は新聞にも掲載されるなどして、
一種の社会現象となったようだ。
鵠沼を巡る千一夜
第0267話 蜃気楼ブーム
芥川龍之介の「蜃気楼」の「新聞に出ていた写真」について調べたい。
そう、芥川龍之介は鵠沼海岸の
旅館「東屋」や貸別荘などに滞在しており、
蜃気楼に興味を持ったらしい。
芥川龍之介 蜃気楼 或は「続海のほとり」
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