イイズナ(英名 least weasel)は世界で最小のネコ目(食肉目)動物です。
北半球の各地に分布し、日本にもニホンイイズナとキタイイズナの二亜種が生息します。
昔、なにかの研究会でニホンイイズナの剥製を見せていただきましたが、
非常に小さいので、びっくりしたものです。
なにしろ、身体の長さが尾を含めて20センチほど、
胴体は私の親指よりちょっと太いだけなのです。
剥製は台座を含めて100グラムもありません。
そんな小さな動物ですが、自分よりはるかに大きな動物、
ウサギや鳥を襲うのですから驚きです。
実はその狩りの仕方が、白土三平さんの「カムイ伝」に
「飯綱(イズナ)落とし」という体術の名として出てくるのですね。
私はこのエピソードを実際に印刷された漫画で読んで知っていましたが、
長野県北部にある飯綱山(忍術の修行場とされる)が
技の名前の元になったのだと勝手に思っていたのです。
閑話休題
昨日からこのイイズナとヨーロッパオオアカゲラが一緒にいる写真が話題を呼んでいます。
結婚しようか
子供は何人欲しい?
ではなくって、、、
ロンドン近郊で撮影された一連の写真です。
www.dailymail.co.uk
イイズナがヨーロッパオオアオゲラの背中に乗って、
まるで空中散歩を楽しんでいるかのような写真なんです。
最初の報道はイタチが、という翻訳だったので、
そんなバカなことが、と思いましたが、
体重15グラムほどのイイズナならば、
同じく35グラムほどのヨーロッパオオアオゲラに乗っても
すぐには落ちないで済むのも道理ですし、イイズナの習性とも一致しますね。
が、残念ながら狩りは失敗したようです。
撮影者の Martin Le May 氏は妻と二人で
ロンドンの東にある
ホーンチャーチ・カントリー・パークを散歩していて
この貴重なシーンを目撃し、カメラに収めることができたのだそうです。
IUCN Red List :
Mustela nivalis
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