「城崎にて」 といえば志賀直哉の作品ですが、
あ、「城の崎にて」になってますね。<新潮文庫の表紙
たしか中学生のときに国語の授業で使いました。
いや、ところが、つまらなかったんですね。私には。
「父帰る」なんて意味不明だし、漱石も「草枕」なんか読まされたけど、
どれもみんなつまらなかった。
結局、当時はモーリス・ルブランや滝沢馬琴を読みふけってましたね。
ルブランがなぜ面白いかというと、コナン・ドイルの作品の主人公を登場させ
鼻を明かしたりするところが痛快だったのです。
ルブランの作品を全部読んでしまった頃に、
今度はボワロとナルスジャックが、偽名でシリーズの続きを書き始めたので
そちらにも夢中になりました。
行ったこともない、知りもしない、フランスの片田舎を
大馬力のクラシックカーで走り回る、そんな夢みたいな光景を想像しながら。
馬琴も面白かったですね。
岩波文庫の南総里見八犬伝は全巻読み通しました。
こうしてみると、国語は大嫌いだったのに
いい作品(笑)にめぐり合って、しっかり読書少年していたんですねぇ。
というわけで今日から、JR城崎駅が
JR城崎温泉駅に改称したのだそうです。
志賀文学も「いつか城崎温泉というところに行ってみたい」という気を
中学生の私にも起こさせたのだから、全く無意味だったわけではないのでしょう。
山陰線城崎駅の駅名改称 (西日本旅客鉄道株式会社)
JR城崎温泉駅がスタートしました (城崎温泉あれやこれや)