災いの年だった2004年、物心ついた子供たちが
「人を救うために医者になりたい」などと口にすれば
親たるもの、ちょっとうれしくてホロっと来たりしかねませんが、
いろいろな職業が世の中にはあるわけでして、
世の職業人のすべてが、
必ずしも、そうした高邁な理想を実現できているとは限りません。
むしろ、なんとか地位保全どころか給与水準を維持せんと
汲々としているのが実態なのでしょう。
さて、なんのために仕事をするのか。
給料をいただいて、あるいは商売で儲けて、
自らの生活を維持し、家族を養い、少しは楽しいこともし、
そうしたことのために仕事をするのであることは間違いありません。
しかし、そのためにはどんな仕事でもよいのか?といえば
そうとは言えないのではないでしょうか。
収入が多くなるのなら、犯罪にも手を染める、そういう輩がいることは否定しません。
しかし、多くの場合、自分の背景にある経験や知識を活用することが
仕事をする上での幸福につながり、勤労意欲が生まれるのではないでしょうか。
そういう意味での、仕事の上での自己実現について、
どんな風に考えているかというのを、聞いてみたくなることがあります。
「大きくなったら、お○○さんになる」と言っていた子供のころの夢。
その中には「世のためになる」「人のためになる」が必ず要素として入っていたはず。
若い人との会話も、青くさい、と鼻であしらうのではなく、
真剣に向き合っていかないといけませんね。