41歳、日本美術院初の女性同人として、簡素で精緻、しかも静的な
美術院伝統の作風も身につけようとする。
動きのない静かな画面に、浴槽の湯だけがなにやら揺れている。
戦前の集大成といわれる作品だが、言われてみれば、
大正14年、初めて院展に出品して落選した
「童女入浴の図」と比較すると、人物の表情や感情を描写せず、
湯気もないなど、いわゆる伝統的な日本画を意図したことが窺える。
それでも、お湯の動きは絶妙で、
自らの新しい画風を確立したと言える作品なのでしょう。(受売り)
小倉遊亀 天地の恵みを生きる—百四歳の介護日誌(1999/05)
小倉 寛子
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