反東京オリンピック宣言
「アンダーコントロール」などという安倍首相による世界に向けた破廉恥なまでの虚偽発言、裏金不正疑惑、抵抗するアスリートの排除、 野宿者排除・人権蹂躙、だるま式に膨れ上がる開催費用/まやかしの経済効果、環境汚染、置き去りにされる福島復興・原発対策……様々な問題が山積・噴出しているにもかかわらず、なぜ東京でオリンピックを開かねばならないのか?政府・東京都・広告業界、それらと一体と化したマスメディアが、これらの問題に目を耳を口を閉ざして歓迎ムードを醸成、反対の声を抑圧するなか、2020東京オリンピック開催に対して、スポーツ、科学、思想、哲学、社会学などの研究者・活動家ら16人による根源的な異議申し立て。
http://www.kobe-u.ac.jp/…/public-r…/book/2016/1608_17_1.html
目次
巻頭言
イメージとフレーム――五輪ファシズムを迎え撃つために (鵜飼 哲)
第I部 科学者/科学論
私のオリンピック反対論――スポーツはもはやオリンピックを必要としない (池内 了)
災害資本主義の只中での忘却への圧力――非常事態政治と平常性バイアス (塚原 東吾)
第II部 レガシー
先取りされた未来の憂鬱――東京2020年オリンピックとレガシープラン (阿部 潔)
「リップサービス」としてのナショナリズム (石川 義正)
第III部 運動の継承
メガ・イヴェントはメディアの祝福をうけながら空転する (酒井 隆史)
貧富の戦争がはじまる――オリンピックとジェントリフィケーションをめぐって (原口 剛)
オリンピックと生活の闘い (小川てつオ)
反オリンピック (ジュールズ・ボイコフ (鈴木直文 訳))
祝賀資本主義に対抗する市民の力 (鈴木 直文)
ありがとう、でももう結構――オリンピック協約の贈与と負債 (フィル・コーエン(小美濃 彰・友常 勉 訳))
トラックの裏側――オリンピックの生政治とレガシー・ビジネス、そして効果研究 (友常 勉)
競技場に闘技が入場するとき (小泉 義之)
アスリートたちの反オリンピック (山本 敦久)
なぜ僕がいまだにオリンピックを憎んでいるのか (テリエ・ハーコンセン(山本敦久 訳))
反東京オリンピック宣言――あとがきにかえて (小笠原 博毅)
(大学院国際文化学研究科・教授 小笠原博毅)
以上、神戸大学広報・神大人の本より