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こまかいことにこだわってみるのもいいかもね (2003年8月クルーガー国立公園 Photo: E. Bailey)
by HOOP
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HOOPってこんな奴
 かつてスキンの絵柄が女性だったからといって女性が書いてるとは限らないだろ。これが意外どころか、そのものズバリの脂ぎった中年男だったりするのだ。まあ、気持ちだけはいつまでも14歳くらいだったりするんだけんども、そんなこと言われたって気味悪いだけだろうしな。

 あ、そういえば、ブログホイホイに捕獲されちゃいました。アクセスアップだけじゃなくて、けっこう面白いブログに出会えるから意外と使えるかもね。

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ひょんなことから



「ひょん」ってなに?という質問をいただきました。

というわけで調べてみましたよ。
まずは、いつもお世話になっている「日本国語大辞典」。

ひょん 【瓢】《名》 「ひょう(瓢)」に同じ。

ひょん 《名》 植物「いすのき(柞)」の異名。 *日葡辞書(1603-04)「Fion(ヒョン)
   <訳>山に生える木の一種で、小型の瓜に似た野生の実をつけるもの。また、その実」

  ひょん の 笛(ふえ) 柞(いすのき)の葉で、小虫のために袋状にふくれたものを取り、
     穴をあけて作った笛。いすの笛。

  ひょん の 実(み) 柞(いすのき)にできる実。果実ではなく、葉にも生じる虫こぶ
     見立てていったものとする説もある。 《季・秋》 *俳諧・新類題発句集(1793)
     秋「ひょんの実や聖訪はるる片折戸<文川>」

ひょん 《形動》 服装や態度が、奇異で突飛なさま。 →ひょんな。 *甲陽軍鑑(大成本
   所収)(17C初)品13「心のいたらぬ大将のまねたまへば、ひょんになり」



ひょん‐ぐり 【−栗】《名》 [方言] (一)① いがの中に実が一つの栗(くり)。球形の栗。
   出雲039 ②いがの中の三個の実のうち、まん中の栗。 ③橡(とちのき)、櫟(くぬぎ)
   などの実。どんぐり。 ④松の実。松ぼくり。 ⑤白膠木(ぬるで)のみ。 ⑥寄生虫の
   ために柞(いすのき)にできる物。 (二)植物。 ①くり(栗)。 ②くぬぎ(櫟)。 ③とち
   のき(橡)。 ④いすのき(柞)。 ⑤いぬまき(犬槇)。

ひょんげ-な 《連体》 [方言]→ひょんな

ひょんけ-らし 《形》 [方言]変である。妙である。 青森県上北郡082

ひょんでも-ない 《形》 [方言]とんでもない。思いがけない。 京都府与謝郡040 香川県829

ひょん-な 《連体》 予期に反して不都合なこと、異様なことについていう。思いがけない。
   意外な。 *日葡辞書(1603-04)「Fionnna(ヒョンナ) コトヲ ユウ、またはスル」
   *かた言(1650)五「ひょんなことといふを、ひょいがなこと、ひょうげたことなどいふは
   如何と云い。是はひょんといふ木の実の、えもしれぬ物なるよりいへること葉歟。又瓢の
   なりのおかしう侍るより、しれぬことの上になぞらへて、ひょうげたことと云初たるか。
   又は、へんなことと云こと歟」 *浮世草子・好色盛衰記(1688)四・一「女郎を買つづけ
   なば、後には家名ものこらず、ひょんなものにおとろへて」 *浄瑠璃・新うすゆき物語
   (1741)中「思ひがけなき渋川に、籬もはっと胸にこたへひょんなところへ藤馬づらと、
   思へどわざとそらさぬ顔」 *雑俳・川柳評万句合-宝暦12(1762)満二「ごせの手を
   ひょんな心て引て行き」 *譬喩尽(1786)八「凶(ヒョン)なこととは凶の字の唐音なり」
   *牛部屋の臭ひ(1916)<正宗白鳥>三「娘がひょんな噂の立てられるのさへ厭うて」
   *谿間にて(1959)<北杜夫>二「そんなことをしているうちにひょんなことで或る標本
   屋に頼まれてね」 [方言] ①予期に反して不都合な。また、常と変わった。妙な。奇怪な。
   不思議な。意外な。 →ひょん。 ②つまらない。役に立たない。 島根県「ひょんなことを
   して見せると人が笑う」725 ③途方もない。 大阪市638 ④困った。 島根県「ひょん
   なことが起って夜も寝られん」725 ⑤つたない。 ⑥醜い。 ⑦こっけいな。おかしな。
   岡山県小田郡767

ひょん-の-き 《名》 植物「いすのき(柞)」の別称。 [方言] 植物 ①いすのき(柞)。
   ②ねずみもち(鼠黐)。 〔語源説〕 (1)ヒョンは瓢の義〔物類称呼・嬉遊笑覧〕。
   (2)穴をあけて吹くとヒョウヒョウと鳴るところから〔嬉遊笑覧・信州随筆=柳田国男所引
   出雲方言考〕。 [表記]?藤・象豆(書)蚊子木(へ)

以上、全体を見渡してみると、
「ひょん」はイスノキのことらしい。その他に「ひょうたん」だったり、「凶の字の読み」だったり
というのもちらほら見えるのですが、基本的に「ひょん」はイスノキという植物の名と考えて
よさそうです。

牧野富太郎「新日本植物図鑑」では、
いすのき (ゆすのき、ひょんのき、ゆしのき)[まんさく科] Distylium racemosum
本州(西南部)、四国、九州の山中に自生する常緑高木で、大きなものは高さ20m、幹の直径1mな以外に達する。葉は互生し長楕円形、先端は鈍形、基部はくさび型、長さ5〜8cm、幅2〜4cm、全縁、両面とも無毛で光沢はない。主脈はやや著しいが羽状の支脈ははっきりしない。ときおり大きな虫えいを作り、子供がその孔を吹いて笛にする。春に開花し‥‥  ‥‥さく果は木質、卵形、外面には密に毛がある。長さ8mm位で二つに裂けて種子を出す。 [日本名]語源が不明で、これまでに正しい解釈がない。この木の材をくしに作ることからくしの木の名がある。これはユシノキと発音が似ている。ヒョンノ木はその虫えいを吹く時、ひょうひょうと鳴る音に基ずく名である。 [漢名]蚊母樹は不適当な名である。


ひょんなことから_b0002954_9521648.jpg


結論としては、決定打に欠けるものの、
「ひょん」はイスノキまたはその実(実は虫こぶ)のことであり、
その由来は穴をあけて吹くとひょうひょうと鳴る笛になったから。
虫こぶはしばしばできるものの、必ずできるわけではないというのが
もしかするとポイントなのかもしれません。
このイスノキ、植物図鑑の記述にあるように、関東以北には自生していないようです。
瓢箪や凶の字説は、説得力に欠けますが、
イスノキ説もそれほど根拠がしっかりしているわけではないですね。
が、ここではイスノキ説を最も有力なものとして支持しておきたいと思います。
また、あちこちの説明にある「実」は実は「実ではなく虫こぶなのだ」ということも
ここで強調しておきたいと思います。
さらに、盗賊の隠語では「ひょん」は丸いもの、たとえば団子などを意味する用語として
使われたそうですが、「茶屋には茶の木、団子屋にはひょんの木を植える」という風にも
使われたところを見ると、盗賊に限らず丸いものを表すということが言えるのでしょう。

実は「ひょんな」の項で引用されている様々な語源解釈ですが、
中世の頃に、既に語源をたどる方法がないにもかかわらず、
いろいろ調べたり、書いたりした結果が諸説として残ってしまっているようです。
明らかに誤りと指摘できればよいのですが、そういうことができないと、
すべての説が何百年経過しても残ってしまうという例ですね。

最後に、「日本国語大辞典」による虫こぶの説明を引用して終わりにします。

ちゅう-えい 【虫?】《名》 植物体に昆虫が産卵寄生した結果、寄生物の出す分泌物質などで
   異常な発育を起こした部分。一般に寄生する昆虫の種類により宿主も異なり、
   できる形も異なる。クリタマバチによるものは害も大きく有名。虫こぶ。
   対馬植物図鑑でみつけたイスノキの虫えい(=ひょん)の写真(國分英俊氏撮影)はこちら

  


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