麻疹が流行する国で新型インフルエンザは防げるのか(2009/02)
岩田 健太郎
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発症直後は難しい判定…簡易検査、精度8割 新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)が疑われる患者を、入院措置対象とするかは医師の判断に委ねられる部分も多い。
1日未明に公表された国内初の疑い症例では、判断の難しさを浮き彫りにした。感染が疑われる高校生は、発熱などで医療機関を2度受診したが、いずれも直後に帰宅していた。発症直後は、ウイルス量が少なく簡易検査で判定できない場合があり、今後、疑い症例が増えた段階で医師が判断を誤ると、感染を拡大させることにもなりかねない。
厚生労働省が先月29日付で示した「症例定義及び届出様式」によると、渡航歴がある患者が発熱やせきなどの症状で病院を受診した場合、簡易検査でA型判定が出た時点で疑い症例として入院対象となる。さらに、A型の陽性反応が出なくても、医師は症状や渡航歴などから新型インフルエンザ感染が疑われる場合、遺伝子検査の結果を待たずに入院させることができる。
今回の患者は29日に医療機関の簡易検査でA型の判定が出なかったために帰宅。翌30日に再び、病院で簡易検査を行った後、A型陽性の結果が出たが、遺伝子検査の結果が出るまで自宅待機とされた。
国立成育医療センターの斎藤昭彦感染症科医長によると、簡易検査の診断精度は約8割。発症初期にはウイルスの量が少なく、判定に必要なサンプルを患者から採取するのに失敗するケースもあるからだ。斎藤医長は「新型インフルエンザが騒ぎになっているこの時期に渡航歴や高熱、呼吸器症状があれば、感染疑い例として届け出るのが当然だ」と医師の判断に疑問を投げかける。外岡立人・元小樽市保健所長は「診断が1日遅れると、数人〜数十人に感染が拡大する危険性がある。診断に臨む医師は緊張感を持って対応すべきだ」と指摘している。
(2009年5月1日13時07分 読売新聞)
私が注目したのは、記事中の赤く強調した部分。
この遺伝子検査というのは、感染研が失敗したソ連型と新型を鑑別する
RT-PCR(リアルタイムPCR)で、CDCが第一選択として推奨するものです。
舛添大臣の記者会見の時点で、患者さんは病院に収容されていました。
つまり、横浜衛研の技術水準から考えても、
この時点でRT-PCRの結果はちゃんと出ていて、
それがストレートに「クロ」だったから病院に収容し、
大臣が記者会見を設定したのだという経緯がわかります。
感染研がなぜRT-PCRに失敗したのかわかりませんが、
代替手段として行ったというPCR増幅の繰り返しは、
こういう時の判定法としては適当ではありません。
PCR増幅を繰り返せば、クロスコンタミの可能性も増しますし、
実は既存のものを増幅してしまう可能性が非常に高くなります。
ということで、やはりクロだったんだな、という印象を強くしました。
ふむ、ここが
<新型インフル>国内最初の発症は5月5日 成田初確認以前
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茂木健一郎、
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